古くからの友人が福岡でラジオ番組のMCをしていて、その番組に先日ゲストとして出演させていただきました。
テレビ出演も慣れないですが、ラジオなんて本当に初めてで、全く勝手が分からず、色々ご迷惑をおかけしたとは思いますが、3時間生番組のなかの60分くらい、お時間を頂き楽しくお話出来たのでは、と思います。
生放送というのは緊張感がありましたが、その友人とは本当に長い付き合いなので、何年ぶりかの再会でも、会った途端に20代の頃にタイムスリップしたような気分になり、不思議と久しぶり感は無く、自然体で話せました。
九州地方のみの放送というのもプレッシャーを和らげてくれました(すみません、九州の方)。
よくタレントさんが、地方やラジオでは全国放送では見せないような素の部分をさらけ出して面白いなどと聞きますが、私もいっちょまえにそんな感覚で多分必要以上にベラベラ喋ってしまいました。
ちなみに夫はこのパターンで関西のみ放送のバラエティ番組でうっかり余計な事を喋って、私の地元の友人などからタレコミが入り、叱られるという苦い経験があります。
MCも他の方々も博多弁で、ふるさと感がなんだか安心を与えてくれるのです。
私は大阪出身だからか西日本に行くと、旅行というより、「帰って来た」感じになります。
まずは私が行く事になったいきさつから。
12月中旬に東京へ来ていた友人ルーシー(MC名)から、
「時間が合えばお茶しよう。」という連絡がありましたが、うまく予定が合わず、結局会えず終いになり、その後の連絡で、
「息子も中学生になったしお留守番も出来るから、お弁当のない冬休みなら私が福岡に行く事も出来るわ。でもせっかく行くならルーシーのラジオの仕事場に遊びに行っちゃおうかなあ。」
「え、ほんまに来れると?それやったらゲストで出たらええやん。」
「え?!私でいいの?」
「全然いいよー。」
「ルーシー、そんなキャスティング権あるん?凄いな。そっちに感動するわ。」
「うん、ほりぴーさえよかったらいいよー。でも交通費とか出らんよ。」
「いい、いい。ラジオも興味あるし、ゆうこちゃんに会いに行くって事で。」
と、昔の呼び名でお互いを呼び合う私達。
私達が初めて会ったのは21歳くらいの時、東京で。
友人の友人という形で出会いました。
その頃私は『JJ』という雑誌の専属などモデル業をしながら学生もしていました(仕事がメインの生活でしたので、こういう書き方になります)。
ゆうこちゃんは、憧れの先輩歌手の方のバックコーラスになることを目指して北九州市から上京して来ていました。
やはり「西の人」と気が合う私は、その先輩歌手の友人で女優を目指してこちらは大分から上京して来ていた2つ年上の友人やっちゃんと演技の勉強の場で出会い、たまたま一人暮らしの家同士が近かったこともあり、仲良くなっていたのでした。
「ほりぴー」というあだ名はやっちゃんが付けました。
当時「碧いうさぎ」という曲が大ヒットしていた酒井法子さんの愛称「のりぴー」から取ったようです。
後にあの清純で可愛かったのりぴーが、あんな事になるとは夢にも思わず・・・。
私とゆうこちゃんは「同い年」という事もあり、すぐに2人で会うようになりました。
なんだかみんな夢を追っていて、アオハルですねー。
ラジオ番組の中でMCルーシーが、当時の写真「やっちゃんの家ででっかい熊のぬいぐるみに抱きついている女子2人」の写真を出して来て、
当時、番組の企画か何かで「チェッカーズのメンバーともつ鍋を食べに行ける」というのがあり、この写真を送ったら見事選ばれて、食べに行った!という話をして、
私が、「私は後日談で聞いただけで全く知らなかったのよー(なぜかニューハーフ口調で)」と言い、
福岡で活躍中の出演者、波田陽区さんに
「ほりぴーをダシに使っただけやないか!」と突っ込まれたりしていました。
当時の写真には白っぽいデジタル数字でその日の日付が刻まれるのですが、その写真を見ると、「94 10 26」とあります。
リアルに四半世紀前!怖っ!
いつの間にそんなに時が流れていたのでしょうか・・・。あとはルーシーが、
「うちんら、モデル仲間やけんねー。」
と2015年の雑誌『美スト』を持ち出し、私がヨガをしている写真の後ろで生徒役で載っている自分をアピールし、
「この時はたまたまほりぴーにピントが合っただけやけんねー。」
と言うと、また陽区さんが
「見切れとるやないか!」
と突っ込んだりして盛り上がりました。
さすが、ルーシー曰く「中央で活躍しよった人」!
この時は私のヨガ教室を取材してくださるページの撮影に、一人でというのも寂しいので、友人達に「生徒役」をお願いしていて、当時は東京在住だったルーシーにも協力してもらったのでした。
その雑誌をきちんととっておいてくれていた事に、密かに感動していた私。
友人って本当にありがたいです。
他にも『JJ』の取材旅行でセイシェル諸島という東アフリカのケニアからさらに小型機で3時間かけて行った時、
モデルを入れた景色撮影があり、自前の水着が必要だったのですが、私はあまり数を持っていなかったのでゆうこちゃんからも水着を借りていきました。ところが私の持っていった水着はどれも洋服タイプで水着っぽくないと却下され、編集部が用意してくれていたのは非常に布の少ないビキニで基本的に水着のファッション撮影はNG(スタイル良くないし恥ずかしいから)だった私にはとても無理で、結果ゆうこちゃんの貸してくれたなんの変哲もない、どちらかというとダサい(借りといて)花柄のワンピース水着が残り、みんなで(特集のメインページの衣装がこれで良いのだろうか)と首をかしげながら撮影した話などをすると、同じく出演者のコガ☆アキさんが、
「数合わせで持っていったルーシーの水着が消去法で選ばれちゃったんやー。」
と上手くまとめてくれたりしました。さすがベテランラジオパーソナリティー!
その他、当時まだまだ「ただのおじさん」だった夫の話や、免許取りたての私が運転が下手なのに調子に乗ってオープンカーを買い、ゆうこちゃんと首都高に乗って死にかけた話などなど・・・ネタは尽きませんでした。
この一件に関しては前後も色々あり、飛行機を取る段階から面白かったです。
普通にJALかANAの早割で航空券を取ろうとしている私に、ゆうこちゃんが電話で、
「ほりぴーはまた、そんなメーカーもんで取ろうとしよるっちゃろ?」と言います。
「え?他にあるん?」
「いっぱいあるよー!そっちの方が安いよ。スカイマークとか。」
「あー、懐かしい!若い頃は大阪帰る時よう学割みたいなん使ってたわー。でももう大人やで。駐機場までバスとか、機内で水しか出えへんとかいややん。」
「ちゃうって!それは昔の話。今はバスとかやないし、機内でもちゃんとコーヒーとチョコとか貰えるけんね。」
「ほんまに〜?!」
そっか。私がスカイマークを使っていたのは20代前半で今は40代後半。
色々変わっていて当たり前か。
「格安航空券のサイトから最安値で出してる航空会社を見付けて、そのサイトからそのまま買うと手数料取られるから、その航空会社のホームページから買うのが一番安い」という技も教えてもらい、行きはスカイマーク、帰りはスターフライヤーという航空会社の格安航空券をゲットしました。
空港カウンターの場所不安になるくらいめっちゃ端っこめという事以外は、ゆうこちゃんの言う通り!何の不自由もなく、帰りのスターフライヤーに至っては、前日に「明日は強風で予約されている便が飛ばないかもしれないので無料で変更可能」というお知らせが携帯にきて、心配だったので福岡空港に到着したタイミングで今のところ飛ぶ予定の1便早い便に変更してもらえましたし、座席も広く、座席毎にモニター画面がついていて、ゆうこちゃんのいう「メーカーもん」よりむしろいいかもと思いました。
実際「メーカーもん」の飛行機は機体が大きいからでしょうか、その日は強風の影響で30分以上遅れている便が多かったですが、私が前日に変更した便は10分遅れで離陸し羽田着時間は予定通りでした。
上空にいたのは1時間10分。改めて飛行機って凄いスピードなんやなあ、だってこれもし飛行機が飛ばなくて新幹線で帰るってなってたら一体何時間かかってたやろか、とか思ったりしました。
あとは「メーカーもんが良い」という思い込みに改めて気付かされました。慣れって怖いですね。
そしてホテル!
「せっかくだから一緒に泊まろう。」という事になり、「自腹」で来ている私に気を使ったゆうこちゃんが1泊4000円くらいのプチホテルを紹介してくれましたが、
ここでまた「大人やし」と思ってしまった私はちょっと良さげなホテルでせっかくだから美味しいモーニングを一緒に食べたいと思い、もう少し料金を出したら泊まれる素敵なホテルを見付け、これまた最安値サイトで予約しておきました。
ゆうこちゃんも
「あのホテルにその料金で泊まれるなら泊まってみたい!」と乗り気です。
するとチェックイン時、
「えーお客様ー、お2人様喫煙のダブルのお部屋でご予約いただいておりますね。」と言われました。
え!?タバコを吸わない年女2人がタバコ臭いダブルベットでくっついて(くっつかんでもええけど)寝るとか、ありえへんねんけどー。
どうやら私が利用したサイトの予約詳細は「部屋指定なし」となっていて「禁煙、ツイン」は希望であって「ホテルの状況によっては無理な場合がある」と小さく書いていたようです。
「3000円追加で、ツインの禁煙に変更可能です。」と言われ、
「ではそれでお願いします。」と支払おうとする私にゆうこちゃんが、
「ちょっと待ってほりぴー、予約確定の画面見せて!」と私の携帯を奪い、
「ちゃんと、部屋が空いていたら、禁煙、ツインってなっとうよ。」と
その画面をフロントマンに見せました。
「少々お待ちください。」と何やら確認に入ったホテル側でしたがしばらくして、追加料金なしで、という事になりました。
さすがゆうこちゃん。頼れるわー。
後から部屋にフロントから電話がかかってきて説明があり、ホテルとしては私が予約したサイトからは予約を受けておらず、どうやらその聞いた事ない名前の格安予約サイトが聞いたことある大手サイトから私の名前で予約を入れていて、その際に喫煙ダブルと変換されたようです。
つまり、「最安値」にするための裏技というか、2度手間というかによって、そんな事になったようで、ホテル側も迷惑を被った訳です。
飛行機では上手くいった「最安値」ゲットですがホテルに関しては「最安値」で泊まれたものの何だか申し訳ないような気持ちになりました。
ゆうこちゃんは、
「ほりぴーが気にすることやないけん。そのようわからんサイトがセコいやり方で微々たる儲けを取ろうとしよるだけや。」
と言ってくれましたが。
この年になっても時代がどんどん進むから、経験値だけでは追い付かず、まだまだ学ぶ事が多いです。
でもそういう事も含め、楽しかったです。
旧友に感謝。
早めの便で羽田に無事到着し、家路に着きましたが、その日は冬休み最終日。
楽しかった福岡の余韻に浸る間もなく案の定宿題の終わっていない息子の数学の丸付けを夜中まで手伝う羽目になりました。
心置きなく大人旅行に行ける日はまだまだ遠そうです。