皆さんも1度や2度は「忘れ物」をした経験が、あるかと思います。
私は、しょっちゅうです。
携帯を忘れて家に取りに帰って、遅刻しそうになるとか。
これは気付いてしまうと、出来れば「取りに帰りたい」ですよね。
車で出ていて結構走った後に気が付いて、諦めた時も何度かありますが、やはり相当不便でした。
夫とコストコに行った時にこれをやってしまった時は、いつもは自由にそれぞれ買い物をして、適当な時間に「今レジ」などとラインで連絡を取り合うスタイルなのに、その日は離れると2度と会えなくなるのでは?という恐怖から(そんなに好きなん!?)っていうくらい自由に動く夫を見失わないようにしていました。
お財布を忘れてパスモで電車に乗ってしまったことも何度かあります。
まだ上京したばかりで携帯電話もなかった時代・・・行きはパスモで仕事場まで到着したものの、帰りのチャージ分はなくて途方にくれ、やむを得ず渋谷の交番で事情を話して、お巡りさんに帰りの電車賃をお借りしたこともあります。
パスモと一緒にカードケースに入っていた学生証を見せて、住所、氏名、連絡先を書き、次の日に返しに行きました。
そういうマニュアルがあるのかも知れませんが、その時はとにかく相談してみようと勇気を出して交番に行ったので、
「お巡りさんがお金を貸してくれた」事に感動したのを覚えています。
結婚して、一軒家になってから私が鍵を忘れて先に家を出て、後から出た夫が鍵を掛けて出てしまった(当たり前ですが)こともありました。
その時は家の前でしばらく考えて、入りたての「SECOM」に連絡して、平謝りの末、バイクで鍵を持って来ていただけました。
「SECOM入ってて良かった」と心から思いました。
私の事だけでも、思い出したらまだまだ出て来そうですが、
つい先日、「面白い」と思った忘れ物事件がありました。
その日はガス会社に浴室乾燥機の修理に来ていただいていたのですが、ひと通り作業を終えた後、一旦帰られた作業員さんが5分と経たずにピンポーンと戻ってこられました。
「どうされました?」
「すみません。僕の携帯を忘れてしまって・・・多分浴室にあります。」
「あ、じゃあ今見て来ますねー。」と、見に行きましたが、浴室には見当たりません。
なかったと伝えると、
「おかしいなあ。ちょっと会社の携帯から鳴らしてみていいですか?」
「どうぞどうぞ。」
・・・・・・ブーン、ブーンとかすかに聞こえてくるマナーモードの音・・・。
一緒に浴室を探していた作業員さんが、
「あ。」と上を見て、「すみません、天井裏ですね。もう一度梯子持って来ます。」
えーーーーー!?面白い!
浴室の天井裏に携帯を置いたまま蓋をしてしまったのですね!!
聞けば明かりが足りなくて、自分の携帯のライト機能を使って作業していたらしく、そのまま置き忘れたという・・・。
すぐに気付いたから良かったけど、このままずっと気がつかずに人の携帯電話が天井裏にあるのも気付かず、その下で洗濯物を浴室乾燥したりシャワーを浴びたりしている自分を想像して、笑ってしまいました。
夫も、ありえない「忘れ物」を私の知る限りでも何度かしています。
まず、大型アウトレットモールに出かけた時のことです。
まだ到着したばかりなのに、夫が
「あれ?あれ?」
と何やら慌て始めます。
「どないしたん?」
「携帯がない。」
「えー!!家?」
「いや、持って来たし、車からも絶対持って降りた。」
「まじで?なんでやろ。」
「あ。トイレかも。」
「あ、駐車場の近くの?」
「やばいやばい。」
「まずいまずい。」
夫は役者をしているため、芸能界の知り合いも多く、携帯の電話帳にはなんの工夫もせずそのまま名前と電話番号などを登録しているので、もしも「悪い人」に拾われて、悪用されたりしたら、洒落にならない事態になるのです!
「ちょっとー、早よ見に行かな!」
小走りになる私達。
目指す男子トイレから出て来た夫の顔色はまだ優れません。
「なかった・・・。」
「やばいやばい。」
と、一か八かで、インフォメーションセンターに走る私。
駆け込むくらいの勢いで、
「あの、携帯電話の忘れ物は、届いてないですか?」
「少々お待ちください。」
ほんの数分がとてつもなく長く感じられた後、
「こちらですか?」
と、見慣れた携帯電話が!!
遅れて到着した夫も確認し、
「うわー、良かったー!ありがとうございます。」
と、ホッと胸を撫で下ろしました。
その後、
「日本って素晴らしい。」
と日本人の素晴らしさについてしばらく語り合った私達でした。
どこのどなたかは教えていただけませんでしたが、あの時携帯電話をわざわざインフォメーションセンターに届けてくださった男性(男性トイレからなので)、本当にありがとうございました。
そう、忘れて本当に困る物ベスト3に間違いなく入っている、お財布、鍵、携帯電話をもれなく忘れた経験がある私達ですが、夫はもうちょっと違う、
「ありえへん」忘れ物をしてきた事があります。
今年の夏休み、夫のお休みが少し取れたので、軽井沢に息子と3人、旅行をして来ました。
2泊3日で楽しく過ごした3日目は、早めにホテルをチェックアウトして、子供でも大丈夫なゴルフのショートコースをまわってから帰ろうという予定でした。
夫が車を駐車場からホテル正面にもって来てくれる間に私がフロントでチェックアウトをし、スーツケースなどの荷物を息子と一緒にホテル正面まで運ぶ段取りになっていました。
スムーズにチェックアウトを済ませ、予定通りホテル正面で荷物を横に置いて待っていたら、うちの車が到着したので、乗せ込みは夫に任せて私と息子は後部座席に乗り込みました。
気持ちよくホテルを後にし、ゴルフを楽しんで、夕方自宅に到着。
荷物を降ろして、
「洗濯物、出してねー。」と言うと、
「あら?ん?なんで?」とプチパニックに陥る夫。
「どないしたん?」
「ない。僕の荷物がない。」
「え?どういう事?」
「僕のスーツケースがない。」
「えー!?なんで?ゴルフ場で降ろした?」
「いやー、降ろす必要ないし。」
「せやんな、ほんならどこで?」
もう一度車に確認に行ってもあんな大きなスーツケースを見落とす訳もなく、見当たりません。
・・・・・・。
「まさか・・・乗せ忘れた?」
「ホテルで?」
「そんな事ある?!3つスーツケースあって一つだけ乗せ忘れたりする?」
「ありえへんと思うけど・・・。」
「もしそうやったら連絡して来てくれはるやろ。」
「せやんなあ。」
「でも1回聞いてみる?ホテルに電話しよか?」
さすがに自分では恥ずかしいらしく、私が電話する事に・・・。
「あのー、もしかしたらなのですが、ホテルの正面玄関にスーツケースの忘れ物ってなかったでしょうか?」
「・・・はい、お預かりしてございます。」
え?何この「間」は!?と思いつつ、
「あ、やっぱりありましたか!お恥ずかしい・・・すみません、それ、うちのです。」
「はい・・・お客様、スーツケースの特徴を一応お伺いしてもよろしいでしょうか?」
あ、そういう事ね、誰のか確定してない段階では対応しにくいと。
「あ、すみません、緑色に茶色のラインが入った少し大きめのものです。主人がうっかり乗せ忘れてしまったようなんです。」
「あー、そうでしたか。こちらで勝手にお開けするわけにもいかず・・・お荷物をお部屋までお運びした者がそうではないかとは言っていたのですが。」
「本当にすみません。着払いで送っていただくことは出来ますか?」
「はい。ではお部屋にお忘れだった、カーディガンとズボンとお帽子も一緒にお送り致しますね。」
「え?そんなに色々忘れていましたか?!申し訳ありません。」
もー、夫のためにめっちゃ謝ってるやん、私。恥ずかしいし。
後日、スーツケースと忘れ物のお洋服などの小包みの2個口の宅急便がきっちり着払いで送られて来ました。
スーツケースの中に入れちゃえばいいのにと思いましたが、やはり「お客様のお荷物を勝手に開けてはいけない」法則をお守りになったのですね。
ほんと、ご迷惑をおかけしました。
そんなお客さん、今までいなかったでしょうね・・・。
ホテル玄関にポツンと置き忘れられたスーツケースからは哀愁が漂っていたかも知れませんね。
と、「忘れ物」エピソードは尽きませんが、私が一番びっくりするのは、
夫が時々その日使う「台本」を家に忘れていくことです。
つい先日も今演出をしている舞台の台本が思いっきりリビングのテーブルに置いてあって、(えーーーーー!演出やのにーーーー!!)と思いました。
帰って来た夫に、
「今日、台本忘れて行ったやろ。びっくりするわ!」
と言うと、
「そうそう、でも大丈夫、もう一冊もらって来たから。」
いやいや、そういう問題では・・・。
で、何日か経ってから、夫が稽古場に出る時に
「台本忘れんようにね。」
と言うと、
「大丈夫!もう1冊あるから。」
と無邪気な感じで返されました。
そうですか、ご本人が大丈夫ならよいのですが・・・。