ひとりで外食をすること(旧cakes連載記事)

皆さん、「ひとり外食」出来ますか?
私はランチならまあまあ出来ます。
「まあまあ」というのは、「お店による」からです。

ファストフード店なら、余裕。
カフェは、まあ大丈夫。

定食屋さん(和食)は、ちょっとしんどいけど最近はお店によっては行けるようになりました。

ラーメン屋さんは、モデル仲間で若い頃から平気で「油麺も一人で行くよー」と言ってた子がいましたが、私は無理。

お寿司屋さんは、お寿司は大好きだけど一人では無理。

焼肉屋さんなんて、とんでもない。

これが18歳から一人暮らしを始め、6年後に今の主人と結婚し、その10年後に子供が生まれ、現在その子が中学生になっている47歳の私の現状です。

これが平均的かどうかは分かりませんが、「どんなお店でも全く無理〜!」と言う人もいれば、「お夕飯の焼肉でも全然平気〜」と言う人もいます。

私は「割といける」方かとは思いますが、年々その余裕度は上がって来ています。

そして一人でいろんなお店に入ってみると、思ったよりもたくさん、女性お一人様がいらっしゃいます。

私が行くのは息子が学校に行ってる間に済ませた用事の合間や帰りが多いので、基本ランチタイムということもあり、女性が多いです。

若い子からご年配の方まで。

時代が変わったのか、自分が変わったのか・・・両方かなと思います。

自分のことで言えば、なぜ若い頃は一人で外食出来なかったかの1番の理由は

「友達がいない寂しい人と思われたくない。」

「一人で食事しているところを見られるのが恥ずかしい。」

というようなことでした。

それは食事のみならず、「一人行動」に対しても同じ考えでした。

が、ある時ふと気付いたのです。

「私のことなんて誰も見てないやん。」
これはネガティヴな意味ではなく、ただ単にその事実に気が付いた、という感じでした。

そしてそれに気付いたら、とても「楽」になりました。

人目を気にして生きていたあの頃の自分に「自意識過剰やで!」と言ってあげたいです。

今では例えば一緒に出掛けた友人が

「こんな格好で〇〇って思われたらどうしよう。」などと今日着て来た服を後悔していたりすると、

「誰も見てへんし!」とバッサリ言います。

とはいえ、主人はいわゆる芸能人、私は一応モデル、なので私達が何も気にせず色んなところに出掛ける時、一緒にいる友人達が、

「今、すごい気付かれてたよ。」などと教えてくれたりします。

なかにはSP張りに私達を「守ろうと」してくれる人もいます。

いや、見付かっても撃たれないから(笑)

友人達にそんな気を遣わせてしまい、申し訳なく思う私と、「気付かれてちょっと嬉しい」が微妙に表情に出てしまっている人気商売の夫。

何が言いたいかと言うと・・・。

役者の仕事をしている人でもこの程度なので、私が少々おかしな格好をしていても、スッピンで歩いていても、どこかのレストランで一人で食事をしていても、

「誰も気にしない」ということです。
「人目」を気にして着たい洋服が着られなかったり、食べたいものが食べられないのは「人」ではなく「自分」の問題です。

「他人にどう思われるか」ということが自分のプライオリティ(優先順位)の中で一番!の方は別として、そうでないのに「見え方」が障壁になって何かやりたい事に躊躇してしまっている方は、

「誰も見てへん」と、一度思ってみるのはいかがでしょうか。

人生がもうひとつ、楽しくなるかもしれません。

と、なんだか悟りを開いた人みたいな口調になっている私ですが、息子の学校の「保護者会」に行く時だけはめちゃめちゃ「見え方」にこだわった洋服選びをしております。

それはまた別の領域の問題なので・・・。

食べること繋がりで、「食べ放題」について・・・大体の方は経験があるかと思います。
私もありますし、どちらかというと好きです。

が、これを「意外」と思われる場合が多く、友人と食事の場所を相談する時に、バイキングやビュッフェなどを提案すると、「え?」と言われます。

なんで?どんなイメージ?!

多分「食べ放題」は沢山食べたいけど、予算は節約したい!という、例えば体育会系の若者や、子沢山のご家族、が行くイメージなのでしょう。

勿論、関西気質の「お得が好き」という事はありますが、それは今回は当てはまりません。

なぜなら友人達の予想通り、そこまで大食漢ではない私は、食べた量と対価を比べた時に、「まあ、損はしていないけど、得もしていない」からです。

ではなぜそれを選ぶのか。

それは「楽しい」からです。

様々な食材の中から、自分の食べたいものだけ、食べ切れる量を考えて食べたいタイミングで運んでくる。

何が食べたいかをメニュー表ではなく実際目の前にあるお料理の中から選ぶ。

例えばセットやコース料理を頼んだ時に最後に出てくるデザート・・・
「遅っ!」と思ったことはないででしょうか?

うちの家族の場合は、夫が信じられないくらい食事スピードが早く、私と息子は結構ゆっくりです。

よく行く焼肉屋さんでは最後にサービスでアイスを出してくれるのですが、それはやはり「皆さんが食べ終わってからお出ししよう」と思ってくれているようなので、

3回に1回くらいしか食べられたことはありません。

なぜなら、夫はとっくに食べ終わっていて、私と息子(主に私)の「食べ終わり待ち時間」があるため、家族全員が食事を終えた頃には、食後の休憩時間ももう充分で、

私が最後のお茶を飲もうかなと思ったくらいで、

「行こか!」と立ち上がったりします。

慌てて中腰でお茶を飲んで帰り支度を始める私。

お店の人が気付く頃には家族全員レジにいて、多分お店側も「えー!いつの間にー!」と思いながら、急いでお会計をしてくれます。

毎回そんな感じなのでお店側にも「あの家族、食後の立ち上がりが早い」という認識が産まれ、ちょっと「食い気味」くらいのタイミングでアイスを持ってきてくれたりします。

そんな主人のあまりにマイペースなスピード感と、お店側の「おもてなしを最後までしたい」という気持ちの鬩ぎ合いの結果が、2対1で夫の勝利となっているため、私たちがアイスまでいただける割合が3回に1回くらいとなってしまっているのです。

気を遣わせてしまっていて、ほんますんません。

では、うちの家族で、例えば旅行先のホテルの朝食がビュッフェスタイルだった場合、
どうなるかというと、夫と息子にはまず、「取りに行くのがめんどくさい」という問題が出て来ます。

なので、最初にザーッと食べたいものを取って来たら、決して2回目は行きません。

「え?もう終わり?食後のコーヒーは?デザートとかフルーツとかもあるよ。」と私が言っても、
「めんどくさいからいらん。」と言われます。

「えー!二人とも?!もーしゃあないなあ。取って来てあげよか?」

「うーん。どっちでも〜。」

こんな感じになります。

3人分私が取りに行ってたこともありますが、「どっちでも」と言ってる人達に対して一生懸命デザートを運ぶ意味がわからなくなって、

「ほなもう、先に2人で部屋に帰っとく?」と言ってみると、

「え、いいの?ほな!」

と、嬉々として部屋に向かう2人。

一人残される私。

ゆっくりお茶を飲みます。

そんな家族、見たことあります?!

絶対喧嘩して先に帰られたって思われてるやん。

もう慣れたけど・・・。

誰も見てへんし。

ただもう最近はその朝食のレストランに行くことすら、面倒になってきた夫と息子。

途中から一人になるのはまだしも、家族連れの多いリゾートホテルで最初から、「一人です。」と言ってビュッフェに行くことにはなんかまだ抵抗があり、しかも「一人だけ朝食付きにしてください」というのもややこしいので、概ねホテルは素泊まりプランになってきました。

自分のヨガクラスでは、
「人と比べずに、自分のペースでポーズを行なってくださいね〜。」
と毎回言っている私ですが、まだまだですね・・・。