「中2病」って大人にもある気がする(旧cakes連載記事)

うちには今「中2男子」がいます。

それだけでなんかちょっとクスッときてしまうようなおかしさがこの「中2男子」というワードにはあるような気がします。

私には姉がいますが男兄弟はいなくて、その時代にしては珍しく両親共に一人っ子の家庭に育ったため男子の従兄弟もいませんでした。

3つ年上の姉は女の子を2人産み、夫の兄のところも娘さんが一人(そう!私達は自由奔放な次男次女夫婦)・・・そんな環境のなかで結婚10年目にしてやっとこさ子供を授かった際には「多分女の子だろう」となんの根拠もなく思っていました。

なので、産婦人科で

「男の子ですね。」

と言われた時には、ちょっと驚いてしまいました。

と同時に「私は女の子なのに体の中に男の子がいる・・・」とか、34歳にもなってそんなことを不思議に感じたりもしていました。

妊婦写真(8ヶ月頃でしょうか)

両実家にとって遅れてきた初めての「男の子」。

幼い頃はかなりチヤホヤされました。

そんな風にみんなで大切に育ててきた息子ももう中2。

毎月写真やホームビデオを両実家にプリントしてまめに送っていたのは幼稚園まで・・・。

こんな写真、撮りたくなりますよね

そのうちフォトパネルをプレゼントし、スマホから送信するようになり・・・今は息子が写真を撮らせてくれなくなりました。

そう、思春期真っ只中なのです。

うちは遅めに授かった一人っ子ということもあってか、過保護気味に育ててきてしまったと自覚しています。

反省点もたくさんありますが、愛情は惜しみなく注いできたつもりです。

でも今彼は「中2」・・・。

もれなく「母親とはあまり喋らない」です。

が、特に反抗期という感じはなく、幼い頃から「この子男の子やのにめっちゃ喋るやん」というタイプではなく、加えて私がよく喋る母親なので(大阪の実家に帰った時などは特に)姉から、

「今この子考えてから喋ろうとしてんのにあんたが横から先に全部言うてまうから全然声が聞かれへんやん!吉兆か!」(時世を表していますね)

とよくツッコまれていました。

だから、あまり喋らなくなったと言っても、小学校時代の感じが中学生になって「ちょい増し」したくらいと思っていました。が、

ある日返事が、「ニャー。」になってしまったのです!

今までは声を発さないにしても、首を縦か横には振ってくれていたので、意思表示はあったのですが、「ニャー。」では肯定なのか否定なのかも分かりません。(質問がお腹空いた?とかの場合)

YESかNOで答えられない質問に対しては、(質問が宿題多いの?とかの場合)

「猫に聞いてください。」

と言われます。

それだけのワード喋るんやったら返事できたやん!

コレでは会話が成立しないので、

「それではわからへんから、ちゃんと答えなさい!」

と私にしてはちょっと大きい声を出して叱ると今度は、慌てて電話をするフリをされます。

息子の手には学校でもらってきたであろう「子供電話相談センター」のチラシが・・・。

「なんなん?(関西弁で何なのだろうか)もう知らん!」

と更に怒るとシクシクと泣き真似を始めたりします。

いやー、分かりません、中2男子の気持ち・・・。

いつか反抗期には「うぜーんだよ!」とか言われる日が来るのかもと覚悟はしていましたが、こんなコントみたいなリアクションばっかりされても困るわ〜!!

ハ!!!コレがよく聞く「中2病」かと思い至り、早速調べてみると、

「思春期の子供達に見られる特有の背伸びしがちな言動、態度が過剰に発現している状態のこと」

と出てきました。

元々、伊集院光さんがラジオ番組で言った造語だそうです。

「中2病」の判断基準としては

「親に冷たい態度をとる」

「孤高を持する」

「無理してブラックコーヒーを飲む」

「ロックや洋楽を聴き始める」

などが挙げられていましたが・・・まあうちに当てはまるのは一番上くらいか・・・でも「ニャー。」とは言うしなぁ・・・。

「中2病」イメージ写真

自分を振り返ると、私は若干「中2病」だったような気がします。

親や先生には意味もなく(それがカッコよく思えて)反抗的な態度をとっていたし、

「社会って何?」みたいなことを考え、姉が聞いていた「尾崎豊」に共感したりして、今思うとアホみたいに「背伸び」していたような・・・。

中2の頃の遠足か何かの写真。森英恵さんデザインの制服。どこ見てんねやろ、私。

それにひきかえ、うちの息子は、学校の制服のズボンの丈を、私がその方がかっこいいだろうと長めに仕上げたら、

「ギリギリで引きずりそうだから、もっと短めにして欲しい。」

とマイケルジャクソンみたいに靴下を見せて歩いているし、おしゃれ男子学生はみんな長袖のワイシャツの袖を捲って七分袖くらいの長さにしているのに

「暑いから半袖でいい。」

と言うし、シャツのサイズが小さくなってきてピチピチでカッコ悪いからと私が次のサイズを買ってきても

「まだ着れるからいい。」

とそのままで、しかも

「校則だから。」

と一番上までワイシャツのボタンを留めます。

暑いのに・・・。

共学なので女子から

「ちょっと生瀬くんの制服、ピチピチでダサくな〜い?!」

「お母さんモデルって聞いたのにあの着方ヤバくな〜い!?」

とか言われてないか心配な私。

でも彼は強い意志をもって、普段着のポロシャツですら一番上までボタンを留めています。

謎。

ま、真面目は悪いことではないからいいか、と思いつつなぜか思考が夫に飛びます。

夫は仕事の予定を聞くといつもちょっとオーバー目に伝えてきます。

「いやー、今日は大変そうや。てっぺん回るかも(夜中の0時過ぎるかも)。」

と言って、お夕飯前に帰ってきたり、

「今日は夜まではかかるなぁ。」

と言ってお夕飯前に帰って来たりします。

急に(私にとっては)帰って来られても、息子と2人分の簡単なご飯しか準備していなかった私は焦ります。

焦っても冷蔵庫の食材が増えるわけではなのであるものでなんとかするしかないのですが、言ってくれていればもう少しマシなものが用意できたのにー!と思います。(ほんの少しマシになるだけですが)

そお!私が知りたいのは「お夕飯を家で食べるかどうか」(だけ)なのに、そこをオーバー目に伝えるのはやめていただきたい。

「うわー、それは大変ですねー。お仕事頑張ってください。」

と、言ってもらいたいだけちゃうん?(意地悪な私)

自分を大きく(大変そうに)見せたいんかな・・・。

そう考えると息子よりも、夫の方が「中2病」っぽい。

夫も息子も阪神ファンで、東京でもスカパープロ野球セットを契約し、毎日応援していますが、阪神の選手がヒットを打った時の喜び方は、完全に夫が「中2」(無邪気)で息子が「お父さん」(冷静)みたいです・・・コレはまた違うか。

ま、平和で良い。