お揃いだと安心ですか?(旧cakes連載記事)

最近街中で似たような格好で歩いてるヤング達(言い方!)を時々見かけます。

昔から(私の時代から)「カップルのペアルック」というのはありましたが、今は断然女子同士。

全く同じだと双子コーデ、少し変えてリンクコーデなどと言うそうです。

ネットより

私がもしも友人と待ち合わせして、たまたまこんな感じで着ている服がリンクしてしまったら、間違いなく

「うわー、かぶってもうたー!恥ずかしいから私上着抜いどくわ!」とかってことになると思います。

季節的にかぶりやすいのが上着のバリエーションが少ない春。

ベージュのトレンチコートに淡い色のロングスカート(まさに上の写真!)、黒ワンピに黒革ジャン、冬だと流行りのダウンコートが全く同じだったりすることもあります。

これをわざとやるのが流行っているというのです。

そうか、ちょっと「かぶってしまった感じ」が恥ずかしいのであって、靴やバック、帽子、サングラスとかまで合わせると、「わざと感」が出て恥ずかしくなくなるのか・・・でも、なんでわざわざ?

たまたまそこまで合う訳ないから、絶対打ち合わせしてるやん、前日に。

めんどくさくないの?あ、それも楽しいのか。

個性はいらないの?あ、「2人で」何かを発信しているのか。

そしてそれを周りに見せたいんですよね?それは・・・仲がいいですよーってことを?なぜ?!

おばちゃんちょっとわかりません。

そもそもカップルのペアルックだって理解出来ないのに。

絶対嫌なんですけど・・・これがまた夫婦になると一緒に買い物に行った時に可愛い服や、履きやすそうな靴なんかをどっちかが見つけると、「それ、いいやん。私も(僕も)欲しい!」みたいなことになって意図せず同じテイストのものを買ってしまうことがあります。

そんな時私は「絶対一緒の時には着ない(履かない)ようにしよう。」と心に決めます。

基本的に同じ家から出るので全く同じじゃないにしても、「なんか合わせた感じ」になっている感が少しでもあると、

「わわわ!ヤバい!恥ずかしいから着替えてくる!」となります。一部を変えると自分がもう全着替えになってしまうくらいめんどくさい時は夫に「こっちの上着の方がええんちゃう?」などとうまく言って着替えさせます。

と、いうくらい、私は「お揃い」が気持ち悪いのです。(夫とだからということではなく)

半年前くらいでしょうか(コロナ騒動が全くなかった頃)、いつもの仲良しの後輩と新大久保にサムギョプサルを食べに行った時、ペアルックのカップルを沢山見掛けました。

サムギョプサルめっちゃ食べた!

渋谷や新宿よりもはるかに多かったです。(サムギョプサルじゃなくてペアルックが)

聞こえてくる言葉がハングル語だったので韓国のカップルは日本よりもペアルックをしがちなのかなあと思いました。

その人達を見ながら、

「うわー、無理〜。」と私がいつものように拒否反応を示すと、後輩が、

「え?ダメなんですか?私あんなんやりたいー。羨ましい〜!」と憧れの眼差しで言います。

「嘘やん!あんなんしたいタイプ?」

「可愛いじゃないですか?いいなぁ。」

「えーーーー!マジかぁ。意外〜!そんなタイプやと思わへんかったわ。」

「めっちゃそんなタイプですよ、私。」

「男前な性格やのに?」

「それは関係ないですやん。」

「ふーん。でも私、〇〇(後輩)のそんな姿見たら爆笑してまうかも。」

「なんでですか?」

「その質問が疑問やわ。」

こんな会話をしていました。

人は見かけに寄らないですね。

絶対私と同じ考え方だと思っていた後輩が、まさかの「ペアルックに憧れる女子」だったとは。(彼女は私の7つ下なのでもうアラフォーですが。)

そこで私は素朴な疑問を投げかけました。

「なんで?自慢したいの?仲良いよーって。」

「うーん。どうかなぁ。ただお揃いが着たいだけですよ。」

「恥ずかしくないの?」

「全然!嬉しいと思いますよー。」

やっぱりよくわかりませんでした。

謎なお揃いと言えば、ある私立幼稚園ではサブバックが手作りでそれがファミリア(皇室御用達ブランド)、もしくは
ファミリア的な手作りバックと決まっているそうで・・・決まっているというか、暗黙の了解というか、知らずにおばあちゃんの手作りのチェック柄のサブバックを持って行ったりするとなんか恥ずかしいみたいな気持ちになるようで・・・それはきっと子供というより母の方が。

理由は、そのバックを子供に持たせたことにより、まず高級感とそのセンスを好むということ、園の情報を入園前に持っているということ、園の雰囲気に合わせますよという証明になるというようなことでしょうか・・・。

更に驚いたのがそのような手作りバックを作っている業者がいて、割とみんなそこに頼んで作ってもらうらしいという事実です。

えーーーーー!手作りでもないし、それではその業者が儲かるだけでは?!

個性は?子供の好みは?あのくまさん、確かに可愛いけど子供達(大人も)みんなが好きで似合うとは限りませんよね!?

ちなみにうちの子はディズニーランドが好きではありません。(ビックリされるけど)

familiarレッスンバック

きっと私と同じような疑問を感じているママさんもいらっしゃるとは思いますが、それは入園前の不安な時期、子供が「みんなと違う」ということでいじめられたらかわいそう(絶対そんなことはないと思いますが)、という親心がくまさんのレッスンバックを買わせるのですね。あとは自分も「早く馴染みたい」ということでしょうか。

3歳の子供達は多分そこまで人の持ち物に目をやっていないので、もしかすると「母が」という気持ちの方が強いのかもしれません。

こういう現象は同じような価値観(経済含め)の親御さんが集まる私立のみかと思いきや、都内の(都心の)公立小学校では保護者会の時の母達の服が「紺色」と決まっている(もちろんこれも校則ではないですが)らしく、いつも紺色のスーツやらワンピースやらを着て行っている(決して自分の好みではないけれど)というモデルの先輩がいました。

「例えばベージュとか、グレーとか、他の色を着て行ったらどうなるんですか?」と聞いたら、

「どうにもならないけど、確実に浮くねー。」というお返事が返ってきました。

そんなスタンダードカラーでも「浮く」のでしたら、ピンクや花柄なんて着て行ったら誰も話しかけてくれないかもですね。怖っ!

でももしも私の息子がその小学校に通うことになったとしたら、私もやっぱり紺色の服を選ぶような気がします。

とりあえず初回は。

自分はなんと思われてもいいけれど、まだまだ子供同士が遊ぶのも親が絡んでくる小学生時代、自分のせいで息子に何か嫌なことが起きてはいけないという親心が働くのですね。

うーん、複雑。

でももしそこにカラフルな服を素敵に着こなしているママさんがいたら、私はきっと話しかけると思います。

うちは「父親が役者で母親がモデル」という、ちょっとレアケースということもあり、どの時代も息子の学校に行く時の私の基本姿勢は「目立たないこと」が最重要課題でした。

まず身長が170センチあり、スチールモデル界では超平均的でも、ママ界では完全に「デカい」ので、極力ヒールは履かないようにして、内履きスリッパもぺたんこのものを選びました。

そして自分で言うのもなんですが、決して地味な顔立ちでもないので顔を隠す意味もあり、基本的には眼鏡をかけていました。これは必ずUVカットの透明グラスのもので、実はサングラスの代わりにもなります。

子ども絡みの行事は、サッカー、長縄、運動会など外行事も多く、そんな時に目から入る紫外線(シミの元になる)を避けるためにサングラスをしてくるママ達もいますが、私がサングラスを掛けるとどうしても「イキってる」(関西弁のカッコつけてる)感、更に「モデルぶってる」(いや、ほんまにモデルなんですけど)感が出てしまうので、いつもの眼鏡をかけていると「あの人眼鏡の人」というイメージのまま紫外線をカットすることが出来るのです。

ちなみに視力はいいです。今はどうやって自然に老眼鏡に掛け替えるかがテーマになってきました。

そして出来るだけにこやかに、腰を低くしているつもりですが、幼稚園の年中さんの時には、年長さんママ達の間で私が「高飛車」と噂されていると教えてくれたママがいました。

なんで?誰とも話したことないと思うけど。

これだけ気を付けていても、こんな感じなのでもしも私が、「個性」を遠慮なく発揮して、着たい服を着て、サングラスを掛けて、ヒールなど履いて行った日には(普段から履かないけど)なんと言われるかわかりません。

「個性」や「主張」が大好きで、「お揃い」や「合わせること」がとても苦手な私ですが、こと「子供絡み」に関してはこの為体(ていたらく)でございます。ここだけは・・・見逃して〜!!

昭和感満載・・・姉とリンクコーデ?!