マスクって何のためにするの?(旧cakes連載記事)

これは母とのLINEのやり取りのなかで、言われた言葉です。

最近はやっとマスクが街中でも売られるようになってきましたが、一時は本当に手に入らず、ネット上では50枚入りがひと箱何万円などという法外な値段で売られていた事もありました。

「アベノマスク」は思ったよりも早めに届きましたが、「記念品」のような気がしてまだ封を開けずにおいてあります。

そんな時、世のミセス達のハートを掴んだのが、小池都知事の「おしゃれ手作りマスク」でした。

「これはご近所の方が作って下さいました。」というコメントも好感度を上げ、「あら、素敵じゃない❤」と、瞬く間に手作りマスクブームが起こり、今度は100均で売っていたマスク用ゴムが売り切れ、マスクにできる素材の布たちもどんどん売り切れ、またもや高騰の兆しが出てきました。

トイレットペーパーの時といい、今回といい、なんだかんだ言って「日本は平和で豊かな国」だと思ってしまいます。

そんななか、私も母に「手作りマスク」を依頼しました。(自分はミシンも持っていないので)

ネットで調べると、いくらでも「型紙」が出てきます。

中には、「小池都知事のマスクの生地はここで買えます」みたいなサイトもあり、売り切れていたりしました。

あ、そこまででは・・・と思った私は、母に、

「アベノマスクみたいなんじゃなくて、小池さんみたいなのを作ってね。」と注文をつけます。

母も自粛生活が暇すぎて、もうマスク作りには着手していたようですが、聞くと、

「綿のワンピースの裾を切って作った」とか・・・いややん!

(なんぼ洗濯済みでもワンピースの裾は嫌やわ!)と、慌てて、うちにある「おしゃれ手拭い」を探し出す私。

実は芸能人の方々は、舞台の出演記念や、お子様が産まれた時などに、名前を入れた「手拭い」を作って配るという習慣があるようで、うちにはたくさんマスク作りに使えそうな「手拭い」がしまってあったのです。(夫は作った事ないですが・・・。)

とはいえ、「天海祐希」さんや、「仲間由紀恵」さんから頂いたお名前入りのステキ手拭いを切り刻むのは気が引けて、「劇団系」の、夫にとっては後輩にあたる方々から頂いたものなどに目を付け(ごめんなさい)、いくつか母に送りました。

ノーズワイヤーは使い捨てマスクのを再利用出来るという事だったので、ウォーキングの際などに使っていたものを置いといて、ワイヤー部分だけ送りました。

これも母は「食パンとか野菜を束ねてる針金でええんちゃう?」と言っていました(出た!大阪のオカン特有の使えるものは何でも使う精神!)が、そんなん金色とか緑色とかでフニャフニャになってそうやし、いややん!と思った私はせっせと使い捨てマスクを切り刻んで鼻の部分のワイヤーを取り出しました。

数日後、母から送られてきた写真を見て、(えーーーーー!せっかく可愛い花柄の布送ったのに台無しやん!)と、なりました。

私が一番、(この柄は可愛い)と思って送った花柄手拭いの、花の位置が、おかしいのです。

両サイドに、ボン!ボン!と、大きいお花が配置されていて、(ガスマスクみたいやん!)となりました。

ガスマスク柄マスク

「大柄は端の方にひとつで良かったのにー。」と連絡すると、

「何で?普通は左右対象やろ!」と、自信満々に返されました。

嘘やん!何やろう、この美意識の違い。

唯一試しに作ったというプリーツ型(ウルトラマン型ではなくて)の花の位置が可愛かったので、私はそれだけもらい、後は後輩やら友人やらご近所さんやらに配りました。

唯一私が合格点をあげたマスク

その他にも、母が姉やら友人やらに生地をもらったりして作ってくれたマスクでしたが、

「何これ、パンティかぶってるみたいやん!」

「鼻に赤いブツブツあるみたいやん!」

「青い血管浮き出てるみたいやん!」

「ちょっと何カエルて!しかもカエル逆さまになってもうてるやん!」

ダメ出しを受けた残念なマスクたち

などと私がいちいち文句を付けるので、いい加減キレたのか、母から

「あなたにとってマスクは何のためにするのですか?」

とLINEがきました。

・・・確かに。

そもそも感染防止・予防目的だったはずのマスクが、私の中でいつの間にか「おしゃれアイテム」みたいな位置付けになってたやん。

自分にウケる。

でもなんかこの母とのやり取り、楽しかったのです。

自粛生活の中に見つけた小さな喜びとでも言いましょうか・・・戦後日本の復興期、節約しながらもモンペの柄などで少しだけ個性を出してこっそりおしゃれを楽しんでいた女性はこんな気持ちだったのではないかしら・・・全然ちゃうかも知らんけど。

姉に母親のセンスについて愚痴っても

「あんたのマスクの柄に求めるクオリティが高すぎるんちゃう?」

と諌められましたが、左右対象にデカいお花が配置されたマスクを受け取った姉からは、

「ガスマスクって言ってた意味がわかった(笑)」というLINEが来ました。

そうか、「本末転倒」とはこのことか・・・と反省したのも束の間、今度は小池都知事がステキなレース仕立てのマスクをしているのをニュースで見てしまった私は、速攻母に、

「今度、レースで作って欲しい!」と連絡。

母からは

「レースは穴が開いているので感染予防になりません。」

と、冷静な返信が。

確かに・・・。

それにしてもこの「マスク生活」いつまで続くことやら・・・ここ数日間、東京の気温は30度近くまで上がり、軽くウォーキングしただけでもマスクの中は蒸れて暑くてたまりませんでした。

冬は「顔があったかくていい!」と思っていましたが、こんなにマスク生活が長引いてもはや初夏の気候となってきた今、これで学校や仕事が始まり、一日中マスクをしていたら、暑くて具合が悪くなりそうです。(中国では体育の授業で死者まで出たとのこと・・・ありえへん!!)

しかも肌が荒れるのです。

思春期の息子は簡単に鼻の頭にニキビができてしまうし、更年期の私は顎のあたりにポツポツと吹き出物が・・・。

来月にはモデルのお仕事も再開しようかというのにこれでは申し訳ないと思い、「涼しいマスク」なるものをネット検索してみると、あるわあるわ、めっちゃ商品化されてました!そして売り切れ続出!さすが日本!出遅れたー!!

中には「冷やしマスク」といって、頰の部分(内側)にミニアイスノンを入れるものまで!

しかもこれも海外からもオファーが殺到中!とあります。

息子が小学校でサッカーをやっていた頃のお当番時、怪我をしたら保冷剤で冷やすのはいいけどあまり長時間になると低温火傷をするので注意してねと先輩ママからご指導いただきましたが、マスクは大丈夫なのでしょうか・・・。

でも気持ちよさそう!真夏にやってみたい!

と、またちょっとワクワクしてきてしまった私はそれも早速母に連絡し、「内側にポケットを作って下さい」とそのナイスアイデアをパクろうと、打診しました。

すると、

「これから色々考えられて出るやろうから、もうちょっと様子を見ましょう。」

またもや冷静な返信がきました。

すぐに行動したい「イラチ」な娘と冷静な母。

ちなみにうちの男性陣は母からどんなマスクを作って欲しいか聞かれた時、

夫「洗って使えるやつを何枚か持ってるからいらないです。」

息子「白がいい。」

というリアクションでした。

また「はしゃいでるのは私だけ」といういつもの状況。

・・・何でもええから、もうちょっと楽しもうよ!